極上のアイロニー

























「付き合うって何だろうな」
「何だ、また別れたのか?」








『極上のアイロニー』

















「人は何故付き合うのか、永遠のテーマじゃね?」
「そんなん好きだからだろ」
「好きじゃなくても付き合う事あるだろ」
「ねえよ、俺ん中ではねえよそれ」
「だって知らない人から告白されたらとりあえず付き合ってみない?」
「告白された事ねーし!!」
「あ、悪い悪い」
「むかつく」
「まあじゃあそれは置いとくとして、何故好き同士が付き合うのに別れる事になるのか」
「嫌な部分が見えてくるとか冷めるとか?」
「冷めるって何だろうな、だったら逆に好きになるってどうなんだろう、俺最近好きとかわかんねー」
「んーそうだな、俺は一緒にいても飽きない、嫌じゃない、楽しい、落ち着くってのが好きになるかな」
「それ別に彼女じゃなくてもいいじゃん」
「だって好きって彼女だけに使う言葉じゃないだろ、友達にも使うし」
「そうか、そうだな」
「彼女はそれプラスセックスが入ってくるだけじゃねえの?」
「そうなんかなあ?わっかんね」
「でも実際何も考えずに好きだとか愛してるだとか言うけど意味って説明できないもんだな」
「だな、愛だの恋だの言葉にするのは野暮なんだよ、感覚でするんだよ」
「何それよくわかんないけどかっこいい風に聞こえんじゃん」
「ふっふっふっ」
「じゃあ話し最初に戻るけどさ」
「あれ、脱線してた?」
「うん、最初は付き合うってどういう事?だった」
「あ、そういえば」
「よくさ、結婚と恋人は別っていうけどどーなの」
「別じゃない?」
「何で?」
「何でって言われてもなー、結婚とか考えるのは30近くなってからだしな俺、多分」
「付き合うってさ、その人ともっと一緒にいたいからこそだろ?」
「ん、んーまあ」
「結婚なんてずっと一緒にいられんじゃん、何で別なのかな」
「飽きるってのもあると思うぜ?」
「それってそんなに好きじゃなかったって事じゃない?」
「何だよやけにつっかかるな」
「そんな事ないよ」
「そうか?」
「ってか付き合うとか好きとか、個人の価値観だから絶対正解はないと思うよ俺」
「まあ、確かにそうなっちゃうな」
「だが今までの会話を踏まえた上でお前にいいたい事がある」
「はいよ」
「俺、お前の事好きだ」
「へ?」
「これ、告白だからな」
「まじ!?」































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タイトルに意味はありません

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