僕らは小さい頃からの幼馴染 『変な人達』 「あの娘かわいくね？」 「おいおい、まだ中学生じゃねえか、隣の奴のがかわいいって」 「お前それ男じゃねえか」 「俺はあっちのリーマンのが好きだなあ」 「別に聞いてねえし」 物心ついたときから一緒で気がついたらこんな歳まで一緒だった だからいつから、とかそんな事はもう覚えていない、気がついたら皆そうだった ただそれだけの事なのだ 「そういやテツって彼女とまだ続いてんの？」 「あ、あの貧乳の」 「なっ！！いいじゃんかそんな事！！」 「これはフラれたっぽいな」 「なんだよー、お前このメンバーで唯一ノーマルの癖に女運ないなー」 「うるせえ」 そうなのだ、俺はノーマルなのだ ロリコン趣味もショタコン趣味もリーマン趣味もないのだ なのに奴らの方がモテるのだ 何故故？ っていうか、お前らいつからそんな趣味に？ 「なあ」 「ん？」 「お前らいつからそんなんになったたんだ？」 「いつからって言われても」 「なあ？」 「気づいたら、かなあ」 「俺は高校にあがった時点で気づいたな年下じゃなきゃ無理って」 「あー俺は従兄弟がいてさー、小さい頃からそいつに色々イタズラしてたみたいなんだよねー、だから生まれつきなんかな」 「え、もしかしてカミングアウト済み？」 「うん、てか親のが先に気づいてた」 「俺は中学ん時にそういうおっさんに声かけられてからかなー」 「は！？声かけられた！？」 「うん、危うくホテルに連れ込まれる所だったねあれ」 「んな事あったんかお前、それ大丈夫だったの？」 「うん、親は警察ですっていって逃げてきた」 「なのにリーマン好きになったの？」 「そうそう、それから妙に意識しちゃってね、そういう世界もあんのかーって」 「きっと元々素質あったんだよお前も」 「そうかも」 やばい、話にはいっていけない… 何か俺一人だけ場違いみたいな、皆幼馴染だったはずなのにいつの間にか独り？ 「でも別に俺ら隠してなかったよな？」 「うん、そしてさらっと聞き流してたんだと思う」 「だよなあ、今じゃ共通認識だもんな」 「だから疎外感感じるなよテツー」 「へ？」 「一般的にみたら俺らのが変なんだからさ」 「何だよそれ、別に変じゃねえだろ！！好みは人それぞれだろ！」 「こーゆー所がテツのいい所だよなー」 「順応しちゃったんだねー」 なんだなんだ順応てよ たしかにこいつらに嫌悪感はないし、そういう趣味の人がいても、ああそうなの、としか思わないけど だって自分の関係ないし、好きにやってって感じだし 「ま、お前らが皆俺を好きだっつーならちょっと引くけどな」 「いや、無理だし」 「絶対無理、つかやだ」 「俺男は圏外だし」 「即答かよ」 そこで肯定されても困るけど即答も悲しいものがあるぞ まあ、結局趣味が違えど性癖が違えど小さい頃からの友達な僕らはこんな感じで仲がよい訳で 俺の周りは変な奴ばっかりか、と思ったがしかし 類は友を呼ぶ、ということわざもあるわけでして やはり俺も変なのかな、とも思うんです、少しだけ 自分じゃ何が何処が変かなんてわかんないけど ああ、でも俺貧乳好きかも ---------- 別に貧乳好きやらロリショタリーマン好きが変だと言っている訳ではございませんのであしからず… 私はリーマン大好きでございますので。 こんな御馬鹿な感じの奴らが書きたかったのです、なんとなく 因みに歳は大学生ぐらいかな、決めてません text