小林と増田





























まさかありえない
この状況を信じたくなくて理解したくなくて
小林に押し倒されてるなんてそんな事
あるはずがないと…
















『告白』
























いつものように笑っていつものように喋っていた
なのに何故こんな状況になったのかわからない
気がつけば俺は押し倒されていて、上には小林が乗っていて
真面目な顔をした小林が俺を見下ろしていた
何で、そんな顔するんだ









「小林、なんで」
「今更だね、散々言ってきたじゃない」
「何を」
「好きだって、まさかずっと冗談だとでも思ってたの?」
「そんな、事は…」



思っていたかもしれない
いつも笑って冗談みたいに言うから
本気たせなんて思っていなかった
いや、本気だと信じたくなかった
小林は友達で、それ以外になんだというのだ



「増田はさー好きな子できたら触りたくなる?」
「そりゃ、まあ」
「だよね」
「っ、おま、何」
「俺も触りたくなるし」




そろり、と小林の手が裾から入ってきた
その手は酷く冷たかった





「ちょっ、やめろってまじで!!」
「増田が悪いんだよ、無防備に誘って」
「誘ってねえ!!」
「襲われても仕方ないよね」
「どんな理屈だ!!」




本気で話が通じない
冷たい手が気持ち悪い
それがどんどん下肢に近づいていく
ぞろり、とした
嫌だ、嫌だ、嫌だ!!























「やめろーーーー!!!!!」





































ぱちぱちと瞬きをする
あれ、ここは俺の部屋だ
小林だっていないし
今は昼、だ
もしかして…






「夢?」









まさかの夢オチ!?
いや、夢でよかったけど!
だけどそもそもなんであんな夢…














ガチャ


「お前すげー大声だしてたけどどうしたん?」


いきなり小林が出現
もしかしてこれも夢か?



「何でお前がいんだよ」
「遊びにきたっていったらまだ寝てるからっておばさんが快くあげてくださいましたー」
「今何時?」
「14時ちょっと前、つか大丈夫なのか?」
「へ?」
「やめろっていってたけど」
「ああ、ちょっとした悪夢だ気にするな」
「悪夢?」
「お前に強姦されそうになった」
「ぶはっ、しないよそんな事!!」
「だよな」



よかった、本当に夢でよかった





「やっぱ和姦のがいいもんな」
「は?」






え?なんつった?







「別に欲情するとかないけどさー、あ、でも触れてると安心するから出来れば触りたいな」
「え?え?」
「やっぱお前といる時の空気っていうか雰囲気が好きだからさー、そこまで考えた事なかったな
けどやっぱり好き同士になったらやる事やってもいいよな!」
「ちょっ、待て」


何ちょっとナチュラルに恥ずかしい事いってねえかお前
っていうか後半は何だ、こら





「ちょっと聞くけど」
「ん?」
「お前のその好きっていうのはどういう類の好きなの?」
「恋愛感情として?かなあ」
「まじで」
「っていうか今更?」
「かもしれないとかは聞いたような気がするけど」
「あれ、いってなかったっけ?じゃあ好きです」
「え?え?」
「つか早く着替えろって、今日は宇野も誘ってんだから」
「へ?あ、ああ」






























さらっと流れた(流された?)けどあれって告白か?
っていうか、あれ、まじで?
まじで!!!?






































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