風邪を引いたらしい
『夏のバーゲン』
そろそろ夏になろうかという季節
それはバーゲンの季節
バーゲンと聞いたら女の子のイメージだが安けりゃ男だっていきますよそりゃ
で、まあ彼女もいないから一緒に行こうぜって誘われましたわ
でも時間になっても来ませんわ
携帯も繋がらないので仕方なく家にいきました
そしたら
「あれ、どした?」
殴ってやろうかこいつ
「いくら待てどもお前がこないからわざわざ来たんだけど」
「あれ、嘘もうそんな時間?」
「昼過ぎたぞ」
「うっそ、ごめん」
そこで俺はある事に気が付いた
「お前顔赤くね?」
「ああ、熱っぽいからな、おい早く出かけようぜ」
「バカかお前は、熱あんなら無理すんなって」
「だってせっかくのデートだし」
「ちげぇよ」
そこはきっちり否定しとくぞ
「とにかく、今日は寝てろよ」
「じゃあ添い寝して」
「するかバカ」
「ちえー」
そもそも4畳半のこいつの部屋にそんなスペースはない
いやあってもしないけどね
「…何か食いたいもんあるか」
「お前」
「おい」
「ってのはまあ一応冗談としといて、ゼリーとか、食いたいかも」
「ん、じゃあ買ってきてやるからおとなしく休んどけよ」
「さーんきゅ」
口ではああ言ってるけどやっぱ弱ってるらしい
バカは風邪引かないっていうけどあいつ馬鹿じゃなかったんだな
しかし今日この後どうしようかなあ
なんて考えながら俺は近くのコンビニへと向かった
しかし戻ったら小林がなんやかんや我が儘をいったので俺の休日は結局小林の為に潰れる事になったのだ
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